「腰痛」とは病気による症状のことを指し、病名ではありません。整形外科で画像検査を受けると、以下のような診断が下されることが少なくありません。

・腰椎分離症
・側弯症
・腰部変形性脊椎症
・腰椎椎間板ヘルニア
・腰椎すべり症
・腰部脊柱管狭窄症
・急性腰痛症

しかし、これらはレントゲンやMRIなどの検査で何らかの異常が発見されたもので、腰痛のわずか15％です。それ以外は原因が特定できず、ストレスや神経障害、悪い姿勢や運動不足、肥満などが原因ではないかと推測されています。

交通事故による腰痛も、圧迫骨折など画像で判断できるものもありますが、靭帯や深層部の筋肉、関節の炎症などは写りません。しかも、上記の病気と違い一瞬の衝撃で起こる腰痛は複雑で効果的な治療法がなく、後遺障害が起こりやすいといわれています。

事故による腰痛は、原因によって大きく3つに分けることができます。

筋・筋膜性腰痛タイプ
事故の急激な衝撃によって背骨に強い負荷がかかることで、腰の筋膜や筋肉損傷が起こります。筋肉や筋膜が非常に硬くなるという特徴があります。

仙腸関節炎タイプ
仙腸関節とは骨盤の仙骨と腸骨の間にある関節のことです。この部分に過度の負担がかかって炎症を起こすと腰やお尻、下肢に痛みが出やすくなります。

腰部捻挫タイプ
椎間関節や靭帯、深層部の筋肉がダメージを受けて起こるもので、背骨が緊張して伸ばせなくなります。

交通事故の衝撃で起こる腰痛の原因はこのどれか、あるいは2つ以上が重なって起こることが多いようです。

当院では、交通事故による腰痛で来院された方にはどんな症状があるのかを触診で把握し、それに沿った治療を行います。痛みのある場所のみではなく、全身をチェックし歪んでいる部分すべてに施術することで、後遺障害のない、健康な身体へと導いていきます。

骨盤や骨格、筋肉、自律神経などをトータルで整えると腰の過度な緊張がほぐされ、正しい状態に戻るだけでなく、腰痛が起こりにくい体質へと変化していくのです。

なお、腰痛治療は早ければ早いほど治癒率が高くなります。そのため、たとえ腰痛がなくても交通事故に遭ったらすぐ当院にご相談いただくことをお勧めしております。

腰痛は国民病とも言われる症状ですが、事故後に積極的な治療を行わないでいると慢性腰痛や坐骨神経痛へと変化してしまいます。すると下半身にしびれが出たり、神経障害による膀胱・直腸障害で便秘や頻尿などのトラブルに悩まされることになってしまいます。

交通事故による腰痛は早期治療が鍵となります。たとえ事故直後は症状がなくても、腰部分が傷ついていることはよくありますから、少しでも違和感を覚えたら当院の治療をお受けください。

根本的治療によって事故による腰痛だけでなく、それ以外の腰の不具合も改善したという喜びの声を多くいただいております。